「体と心は一つにつながっていて同じものである」
と聞くと、当たり前の話だと思う方もいらっしゃるでしょうし、違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
実際、病院などでは、体の不調と心の不調というのは、分かれて考えられています。
体の不調の場合は、その部位に応じた、例えば内科、胃腸科、小児科などの専門医に診てもらうでしょうし、心の不調は、心療内科や精神科などの専門医に診てもらうでしょう。
つまり日本の医療体系では、体と心は別の専門家が見て、診断を行うようになっています。
もちろん、心と体が全く別ものというとらえ方ではないと思います。
例えば、体の不調で病院に行くと、
「ストレスではないですか?」
と聞かれたりして、心の問題が体に影響しているのでしょうと診断されたりします。
でも実際のところ、そのストレスといったものが何なのかを深掘りするわけではなく、やはり、ストレスとか心の問題といったものは、その専門医に受診するようにアドバイスされるものだと思います。
このように一般的には、体と心は別々に扱われているのですが、
整体(野口整体)では、体と心は全く同じものであり、一つのものだと考えています。
もちろん私も同じものだと思っています。
体にどこか不調が現れると、それは心理的に影響してきます。元気がなくなったり、不安が強くなってきたり、イライラしやすくなったりします。
逆に、心理的に何かダメージが起こると、今度はそれが体に現れます。
お腹が痛くなったり、胃腸を壊したり、頭が痛くなったり、また呼吸が苦しくなったりします。
つまり、体と心は常に繋がっているため、体は絶好調なのに気持ちは落ち込んでいるとか、また体調がガタガタになっているのに、気持ちはリラックスして晴れやかで最高な状態、ということにはならないわけです。
見方を変えると、心の不調を改善するために体を整えるとか、逆に、体の不調を改善するために心を整えるというアプローチもできるのです。
体の不調の奥には、心の問題が隠れていたりします。
また、心の不調の奥には、体の問題が隠れていたりします。
今、もしもあなたが体の不調で困っているとしたら、それを体だけの問題ととらえずに、心の問題もある、と捉えることが大切です。
逆もしかりです。
今、もしもあなたが精神的に悩んでいるとしたら、それは体に必ず影響を受けていますし、体の問題も必ずあるわけです。
このような視点で、あなた自身の体や心の問題をとらえることは、体と心の健康を保つためにとても大切なことです。